ベビーベッドがいらない理由~モンテッソーリは残酷な檻と言った~

ベビーベッドを買うか?買わないか?

ベビーベッドをフル活用したという方もいれば、まったく使わず物置になっていたという方もいました。ベビーベッドで寝てくれるかは赤ちゃん次第なのに、生まれる前に準備しないといけないので悩ましい問題です。

我が家では、ベビーベッドは不要という結論になったので、その理由を解説します。

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ベビーベッドのメリット・デメリット

我が家では、ベビーベッドのレンタルを決意していました。赤ちゃんの安全を考えたら最良の選択肢に思えたのです。

ベビーベッドのメリットとして挙げられるのは次の点です。

  • 床から高い位置の方がホコリの量がずっと少ないそうで、衛生的に安心
  • 柵を閉めれば、落ちる心配がない
  • 兄弟がいる場合は、上の子から赤ちゃんを保護できる
  • 赤ちゃんが高い位置にいた方が、大きくかがまなくていいので、お世話が楽
  • 大人のベッドと高さを合わせて、そばに配置すれば添い寝風になって赤ちゃんも安

しかし、代々和室で寝てきた日本の文化からすると、ホコリはそれほど心配に思えず、近年では清潔すぎるとアレルギーになりやすいという衛生仮説も注目されています。

床に寝ればそもそも落ちるという心配がありません。赤ちゃんが動き回るようになったら、むしろベッドならではの事故が心配です。うっかり柵を閉め忘れないとも限らない。

上の子から赤ちゃんを保護する必要があるかは、上の子の気質次第なので、第一子であれば考える必要はないと思います。

ベビーベッドで寝てくれず荷物置きと化した……、というのはホントーによく聞く話。ベビーベッドを用意しても寝ないかもしれないし、そもそも床に近い方が安全では……。

ということで、我が家ではベビーベッドの購入は保留にしました。

ベビーベッドは「残酷な檻」

モンテッソーリ教育でおなじみのマリア・モンテッソーリは、ベビーベッドを「最初の残酷な檻」と言い、子供が寝たい時に寝て、起きたい時に起きることができるように「ほとんど床に近い寝床」を推奨しています。まさに、日本の布団です!(マリア・モンテッソーリ『幼児の秘密』より)

日本の子供は睡眠時間が短いといわれるので、なんとかして早寝早起きさせようとがんばっている方も多くいますが、大人だって就寝・起床時間は一定ではありません。赤ちゃんも早く起きたい時もあれば、遊びたい時もあって、ただでさえ、生活リズムが未熟なわけなので、起きたい時に起き、寝たい時に寝られるのが健全ではないかと思います。

何より、自分の意思で出ていけない、入ることができない環境は大人でもストレスです。赤ちゃんは動くことができないと思われていますが、実は身をよじって動くことができます。

赤ちゃんの不慮の事故死、3割が寝ているときの窒息

寝床を考える上で、何より大切なのが安全性です。消費者庁によると、0歳児の不慮の事故死の32%が就寝時の窒息事故だったそうです。

5年間で160件の窒息事故があり、大人のベッドで寝かせたか、ベビーベッドを適切に利用しなかったと思われる件数が多いです。

  • 顔がマットレスなどに埋まる(33件)
  • 掛け布団等の寝具が顔を覆う・首に巻き付く(17件)
  • ベッドと壁の隙間に挟まれる、ベッドからの転落に起因する窒息(7件)
  • ベッド上の衣類やクッション等で顔を覆われる(4件)

また、「家族の身体の一部で圧迫される」(5件)というケースもありました。添い寝の場合は注意しましょう。

結論、床で寝るのがベスト

結局、我が家ではベビー布団を買って、床に敷くことにしました。大人はそのとなりにマットレスを並べて添い寝風にしました。これが、ベストだったと確信しています。