イヤイヤが激しいと「意志が強いから将来有望だね~!」などと言われたり、イヤイヤがなくて「この子は大丈夫かな?諦めやすいのかな?」などと心配になる方もいるかもしれません。
結論から言うと、イヤイヤの有無と子供の将来と関係ありません。
イヤイヤするかどうかは子供の性格しだい
子供が0歳の時は、自分の子にはイヤイヤ期はないか、ごく軽いものだろうと根拠なく信じていました。
心のどこかで、イヤイヤするのは親の対応がよくないからじゃないか、という気持ちもあったのではないかと思います。
しかし、今では確信しています。
親の性格や子供への接し方と、イヤイヤ期の有無、軽いか重いかは関係ない!
子供の個性です!
生活の中でイヤイヤを回避する努力はできますが、イヤイヤしやすい子を、イヤイヤしない子のような性格にすることはできません。親が子供に与える影響はあまりないのです(参照「非認知能力は家庭内では伸ばせない!親ができることは?」)。
イヤイヤ期がある子とない子の違い
なぜイヤイヤ期がある子とない子がいるのでしょうか?
イヤイヤ期がある子供も、成長とともに落ち着きます。イヤイヤ期が落ち着く背3つの理由から、イヤイヤ期がある子とない子の違いがよく分かります。
1つ目は、許容範囲の広さです。イヤイヤが落ち着くのは許容範囲が広がるためです。
つまり、成長とともに、イヤイヤしていたことは、実は大したことではなかったと受け入れることができるようになるからです。
2つ目は自制心が芽生えるからです
社会で活躍するために重要な非認知能力の一つが、感情や行動をコントロールする自制心です。自制心は4歳くらいになるまでにある程度育つと言われています。
不愉快なことがあっても、暴れるのではなく、口で伝えようと、自分の行動をコントロールできるようになります。
3つ目は、自分の行動が受け入れられない場合があることが分かるようになるからです。自分以外の人にも感情があることも分かってきます。このような理解は、シチュエーションごとに異なるので、家ではイヤイヤ全開なのに、保育士さんの指示に従えるということが起こります。
生まれつき自制心が強かったり、自分の行動が受け入れられているかどうかに敏感な子もいます。しかし、1歳や2歳の子が不愉快なことを自制していたり、状況をうかがっていると考えるよりも、イヤイヤしない子は、許容範囲が広いのだと考える方が合理的でしょう。
つまり、1歳~2歳くらいなら、ささいなことでも嫌だと感じるのが一般的ですが、さほどのことでない限り状況を受け入れる許容範囲の広い子供もいて、そのような子はほとんどイヤイヤしないということだと思います。
イヤイヤ期はあった方がいいのか?ない方がいいのか?
イヤイヤが強い子は粘り強いとか、イヤイヤ期がない子は諦めやすいという方もいます。
しかし、前述したように、イヤイヤ期がない子は、1歳や2歳で、不快を感じているのに諦めているわけではなく、そもそも不快と感じていないと考えた方が自然です。
イヤイヤしやすい子は、ストライクゾーン(もしくは許容範囲、こだわりともいう)が狭いだけです。その逆で、イヤイヤがない子はストライクゾーンが広く、不快と感じることがあまりありません。
ストライクゾーンが狭い子も成長とともに広がっていきます。自制心も成長とともに育まれ、不快と感じたときの行動が社会的になっていきます。
イヤイヤがない子も性格はさまざまです。あまり物事にこだわりがなさそうだけど、自分のストライクゾーンにハマる大好きなことは、とことん取り組みむ子もいれば、ちょっとのことでは動じない肝がすわってる子もいます。
イヤイヤがあるかないかで、幼児期のこだわりの強さは分かっても、意思の強さは分かりません。
こだわりの強さも成長と共に変化するので、イヤイヤがあるからといって、そのような性格のまま大人になるとは限りません。
イヤイヤが激しいから将来有望ということもないですし、イヤイヤがないから物事を諦めやすいこともありません。
イヤイヤがないならラッキー♪程度でいいし、あったらあったで、基本的にはあまり相手にせず、なるべく気を楽にする方法でやり過ごしましょう。