3歳までにやっておきたいこと

ここでは、2歳になってから、3歳までにやるべきことをまとめます。2歳までにやるべきことは、「2歳までにやるべき知育」へ。

2歳になると記憶力がよくなり、少し前のことを話しても覚えているようになります。言葉も増え、2語文を話すと思ったら、あっという間に複雑な発言をするようになります。また、走ったり、ジャンプができるようになり、おむつが不要になる子も増えてきます。ブロックやごっこ遊びも本格的になってきます。

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セルフコントロールする訓練「イヤイヤ期」

2歳は「イヤイヤ期」と呼ばれ、多くの親はストレスを感じることが多くなる時期です。

子供は、2歳から3歳になる頃に、自分の思考や感情をコントロールができるようになってきます。そして、 3歳になると、「定まった目的を伴う選択をし、自分の注意を前よりも柔軟に調整し、目標から気をそらす衝動を抑制できる」ようになり、あらたなステージに突入します( 『マシュマロ・テスト 成功する子・しない子』 )。

人生の成功や喜びを実現するためには、感情や思考のコントロールが重要です。その、大事な力を2歳から3歳にかけて身につけていきます。逆に言うと、2歳や3歳児は、まだコントロールする力が十分でないので、大人からすると、感情や思考が暴走しているように感じるのです。

イヤイヤ期を、しつけや褒めたり叱ったりで、親がどうにかできると思うと、しんどいものがあります。イヤイヤ期の子供をもつ方は、子供ではなく、自身の心と向かい合い、受け入れられないこと、嫌なことを率直に伝えるように心がけるといいと思います。

上の立場から指示するのではなく、家族の一員としてどうしたらいいのか、一緒に考えるような気持で乗り切ってください。いつの日か、子供が自ら成長し、自らの判断で、家庭で協調して生活できる日が訪れます。

ちなみに、子供は3歳で親離れをはじめ、5歳でほぼ大人、7歳で完全な一人前という気持ちでいましょう。親が教えられることは、5歳~7歳くらいには無くなるということです。

イヤイヤ期を終わりに導く、社会的理性を身につける方法

イヤイヤ期に突入した子供に対して、親ができることは多くないのですが、何もしないとイヤイヤ期は終わりません。

やってはいけないことを認識して、自己の感情や思考をコントロールできるようにならないといけません。親ができるのは、それらを育む環境に子供を置くことです。子供は大人の言うことは聞きません。ではどうすのか?

お友達と過ごすということです。

お友達と過ごそう

2歳だと、まだまだ子供どうしで遊ぶことはまれです。しかし、子供どうしで遊ばないからと言って、お友達が不要というわけではありません。

一緒に遊ばないのに、他の子供が遊んでいる公園で遊びたがることもあります。直接関わることがないように見えても、子供は同世代の仲間を求めているのです。なるべく同世代の子がいる環境で過ごすようにしましょう。

特定の子供と日常的に会う機会もあるとよいです。初対面ではなかなかコミュニケーションをとれなくても、保育園やプレスクール、習い事などで、毎回あっていると、仲が良い子がでてきます。

お友達づきあいは、模倣から始まります。同じものを持つ、同じことをする、一緒に走る、などが2歳児のお友達との遊びです。3歳になると、お友達との付き合い方はもっと複雑になります。

この時期に最も重要な知育は、同世代の子供と遊ばせることと、子供や子供のリーダー格からダメなことを否定されることです。そのような経験を通して、感情や意志をコントロールできるようになるのです。特に2歳から4歳の子供には非常に重要です。

子供が否定されたり、しかられると心苦しくなる方もいるかもしれません。しかし、ある実験によると、有無をいわさずしかられることの方が効果的だと考えられます。2歳~4歳の子供を、ダメなことをした時に、理由を丁寧に尋ねる接し方をしたグループと、有無を言わさずに懲罰ボックスに閉じ込めたグループに分けたところ、後者の方が、攻撃性が見られなくなり、他の子と仲良く遊ぶことができました(『「やる気脳」を育てる』)。

保育園なり、幼稚園なりで、子供を適切にしかってもらえる環境を用意しましょう。親が影響を及ぼせるのは、親子関係のみです。子供が他の人にどのようなふるまいをするかという点では影響を与えることができません。あくまで、集団生活が必要なのです。

経済的に恵まれていない家庭の場合は特に顕著ですが、保育園のように同世代の子供と遊ぶ環境が、将来の学業や就職の成功に結び付きます。(3歳児神話がもたらす負の効果!専業主婦でも保育園を利用しよう!

幼児期にお勉強のようなことをするのは、ほとんど無意味で、小学校の間に他の子に追いつかれ、差はなくなります。

女の子は、女の子のお友達がいた方がよい

2歳半から3歳の初対面の子供たちを対象にしたある実験では、男の子どうし、女の子どうしでは仲良く遊べたものの、男女の組み合わせではそうではありませんでした。女の子は、男の子と同性同士のようにのびのびとは遊べず、見てるだけのことが多かったのです。女の子は自分の欲求を我慢して、男の子に従う傾向があります。たかだか3歳の女の子が…、ですよ!

オスは攻撃性が高い生き物ですが、人間の男の子もわずか2歳半頃からお友達に対する支配欲がみられるそうです。

「男の子とよく遊ぶ女の子」は「気が強い」「元気」などというイメージがあるかもしれませんが、そういう女の子は、実は従順なタイプであるという可能性があります。男女で遊ぶ場合、たいていは男の子の好む遊びをします。単に女の子が男の子の好む遊びが好きというケースもあるでしょうが、女の子が合わせているという可能性も高いです。

一般的には、少なくても思春期になれば同性同士で過ごすことが非認知能力の向上に役立ちます。もちろん、個人差はありますし、何にでも例外はあります。大人でも女性の集団が苦手という人がいますが(私だ…)、女の子には、女の子の集団が苦手だという意識をもたないように、同性で楽しく遊んでいる経験ができるとよいですね。(「女子の集団が苦手」は、単なるコミュ障だった!ママ友が苦手なら保育園を頼ろう!

女性リーダーとして活躍している人は、女子高・女子大出身者が多いといわれますが、周囲に男性が少ないことで、のびのびと目標に向かっていけるのではないかと思います。女性は控えめであるべきというようなジェンダー・バイアスやステレオタイプから自由であれるというわけです。

なるべく人数の多い環境であれば、女の子は女の子で固まっていきます。それは自然な姿で、女の子自身も居心地がいいからです。無理に男の子とも遊ばせようとする必要はありません。

家事と身の回りの支度の自立

2歳になると徐々に身の回りのことができるようになってきます。身支度や家事などで、子供が興味をもっていることは、なるべくやらせてあげましょう。踏み台があると、いろいろなことにチャレンジできるようになります。

洋服や子供用の食器は、子供が自分で取り出しやすい棚にしまいましょう。

お片付けも気が向いた時はやるかもしれません。余裕がある時は声をかけてもいいでしょうが、無理に片付けさせるより、親がやった方が時間的にも心理的にも楽であれば、片付けさせることに執着することはありません。子供が片付けやすい環境を作るようにして、自主性にまかせるのがいいです。

机に座って本格的に作業をするのは、3歳になる頃なので、座卓とローチェアがあるといいと思います。おすすめの踏み台や収納、子供用のローチェアは、「2歳の部屋作り」へ。

ちなみに、子供が家事や片付けても褒めてはいけません。理由は2つ。家事や片づけは楽しいことだから、子供は自主的にやっているのです。そして、子供は子供自身で褒美(目的を達成して気持ちがいい)を与えているのです。親が褒めると、気持ちよさが消えうせます。もうひとつの理由は、自分でやって当たり前のことを褒めない、ということです。

日本の母親はその他の家族の召使い的なポジションになりがちですが、それは、各自でやるべきことまで母親が背負って、過剰に感謝することにも要因があります。

ちなみに、お箸を使うと知育になるという説がありますが、個人的には懐疑的です。

テレビ・スマホ・DVDなどスクリーン関係

2歳までは、テレ視野スマホなど、いっさい見せる必要はありませんでした。しかし、2歳になったら、少しずつ映像からも学べるようになってきます。

おすすめなのは、5分程度の短い動画を見せることです。興味があるものにしましょう。車が好きな子なら車の映像、動物が好きなら動物の、という感じです。リアルな世界ではなかなか見ることができない映像から、この世について学び、好奇心を刺激することができます。

小学生くらいになったら、むしろテレビを見せた方がよいので、頑なに映像を拒否することはありません。
テレビ&ゲームで賢くなる!何歳から何時間が理想的?

2歳児の遊び

パズル:2歳0か月から3歳までに飛躍的に上達します

キックボードやストライダー:乗り物もどんどん乗りこなすようになります
グロッバーのプリモとエリートの違いは?2歳~3歳で3輪キックボードデビュー!

我が家ではプラレールハサミのデビューも2歳でした。

これらは、やらせようとしたのではなく、子供が興味をもったタイミングで買いました。2歳になると好みも出てきますし、意思表示もできるようになるので、子供の興味に寄り添いましょう。