子供の知能を高める、地頭をよくする英才教育とは

乳幼児の知育全般

幼児教育は幼少期に詰め込みの英才教育をすることではありません。十分に発達していない脳に詰め込みの勉強をさせると、むしろ有害な可能性もあります。

では、何もしなくていいかというとそうではなく、乳幼児期を逃すと身につけることが困難な能力があります。例えば言語です。野生で一人で育った人が、ある程度成長した後に言葉を学習してもほとんど習得できないことはよく知られています。

ユニセフによると、言語に重要な時期は0歳後半から3歳くらいまで、情緒の抑制は0歳後半から4歳くらいまで、仲間との付き合い方は3歳前から5歳くらいまでを重要な時期としています。数学の基本になる量の概念(量的相対化)は、4歳前から5歳です。これらはすべて社会で生きていくために重要ですが、幼少期を逃すと身につけるのが難しい能力です。

小学生になる頃には勉強の準備ができますが、その頃に自ら進んで学習する意欲を持っていることも重要です。

赤ちゃんはもともと好奇心旺盛で学習することが大好きです。好奇心とは学習意欲そのものです。学習意欲を持たせるというよりも、もともとある好奇心=学習意欲をさらに伸ばす手助けをすると言えるかもしれません。

そのためには、子供が安心して好奇心を満たすことのできる環境が必要です。夢中になることを見つけられること。温かく、時に忍耐強く見守ったり、適切な反応を返したりする大人がいること。時に共に遊び、時に切磋琢磨する友達がいること。また、物理的な環境も整っている必要があるでしょう。

胎教は効果がある?

クラシック音楽を聞くと頭がよくなるという説は現在では否定されています。母親がリラックスする効果はありそうです。母親の声は胎児に聞こえますが、父親を含めた周辺の音は聞こえているという説と、聞こえていないという説があります。体内で聞いていた母親の声や歌を聞くと、赤ちゃんは安心するそうです。アメリカでは妊婦は魚を週に340グラム以上食べることを推奨されています。この程度の魚を食べた母親の子供のIQはそうでない子よりも高いという研究結果があります。
参照:胎教は効果があるのか?胎児の耳が聞こえるようになるのは何週目?
参照:妊娠したらやるべきこと、用意するもの

1歳~2歳の脳を育むには

0歳の育児では、カンガルーケアと母乳育児が脳の発達によいとされています。耳がちゃんと聞こえ、目がちゃんと見えているかも注意しましょう。
参照:カンガルーケアは赤ちゃんの脳の発達を促だけでなく、お母さんもハッピーな気持ちになる
参照:母乳育児のメリットを最大化するコミュニケーション型授乳

その他の方法は、月齢別のページをご参照ください。
0ヵ月から6ヵ月 ⇒6ヵ月から1歳0ヵ月 ⇒1歳0ヵ月から1歳半 ⇒1歳6ヵ月から2歳0ヵ月

3歳頃までの英才教育、英語教育は子供の育ちを害する

生後3年間は非常に重要な時期ですが、2歳くらいまでは親子の関係が良好で、同世代の子と交流する機会が時々あればそれでよく、2歳くらいからは親子関係に加えて遊び友達がいれば複数いれば十分です。

脳の神経細胞の数は誕生した瞬間から減少し、3歳頃に残っているのは30%程度です。その後に減ることはなく、その30%で残りの人生を生きていくそうです。脳の基本的な構造ができあがり、性格のベースもできあがります。

0歳~3歳の脳は無理な学習を強いる段階にはなく、未熟な脳に負担をかけると、勉強嫌いの子供になる可能性があり、知識の詰め込みや、子供にとって難易度の高い問題を解かせることは、デメリットの方が大きいかもしれません。(『子どもの才能は3歳、7歳、10歳で決まる!』)

3歳くらいまでの英才教育、特にかなや漢字を暗記させるようなことはよくないという説もあります。(『夢をかなえる能』)

また、中途半端な早期英語教育は脳の言語野の発達に悪影響があるかもしれないという説があります。言語野の発達には文法が重要で、日本語と英語では文法が大きく異なるためという理由だそうです。もちろん、両親の母国語が英語で家庭では英語、外では日本語というような、完全なバイリンガル環境の場合は別です。(『発達障害の改善と予防』)
参照:幼児の英語教育は無駄でない!デメリットも無い!

3歳の脳は未熟であるがゆえに、成熟していく過程で、変化していく可能性も秘めているのです。3歳でほどんどのことが決まってしまうわけではありません。むしろ、そこから性格も知能もまだまだ変化・成長していきます。

2歳~4歳

我慢する力、自分の感情をコントロールする力を身につけていきます。この時期に社会のルールを教えることが大事です。いわゆる「しつけ」です。

マシュマロテストをご存知でしょうか。目の前のマシュマロを食べずに我慢できたらもうひとつあげる、というテストを4歳児に対して実施したものです。その後、追跡調査が実施され、がまんできた子は社会的に成功していることがわかりました。

がまんすることは脳によい、社会的な成功にも関連するとされていますが、親子ともにプレッシャーにならない範囲で取り組むのがよいと思います。

マシュマロテストでがまんできた子供は、全体の30%だったそうです。逆に4歳の子供ならがまんができないのは普通だと考えることもできます。
参照:『マシュマロ・テスト 成功する子・しない子』レビュー

子供の脳の発達にとって、同年代の友達は非常に重要です。友達がいない方が、親がいないよりも、正常な発達が困難になります。保育園や幼稚園に通うか、育児サークルに参加するなどして、仲間とたっぷり遊べる時間を作ってあげましょう。

読み聞かせが脳の発達によいと思っている方は多くいますが、科学的な根拠はないようです。
体を動かすことは脳の発達につながります。
参照:体を動かす遊びが脳も育てる!幼児期はスポーツをしない方が運動神経はよくなる

3歳~4歳

心の理論(ToM)を獲得します。心の理論とは、他者の視点にたち、その心を推測する能力のことです。それまでの子供は自分の視点からしか物事をみることができません。友人と一緒の遊びができるようになるのもこの頃です。

5歳頃

前頭前野以外の脳の大部分が成熟します。脳には言語や空間、音楽などいろいろな知能がありますが、前頭前野はそれらを適切に活用する役を担っています。個々の知能が優れていても、前頭前野が発達していなければ、勉強はできるけど仕事ではつかえない、というような人になってしまいます。

前頭前野は5歳頃にはまだ未熟で8歳頃までにすごい勢いで発達するそうです。そのため、引き続き8歳頃まで非常に重要な時期と言えます。

7歳~8歳

脳の大きさが大人に近づきます。勉強する準備も整います。親は子離れし、一歩引いて見守る時期になります。

ぜったいに「勉強しなさい」と言わないことです。脳は、自分で決めたことを自分で達成したいと考えるからです。
参照:子供にゲームを止めさせる方法と勉強をさせる方法は同じ

主体的に行動する意欲にあふれた子であれば、きっかけさえあれば自主的に勉強するはずです。そのためには、幼少期から主体性を尊重する姿勢が大切です。

8歳頃までに主体性を伸ばすには

重要なのが神経伝達物質のドーパミンです。ドーパミンは、快い感情、やる気などに関係します。ドーパミンは自分で目的を決め、それを達成すると分泌されます。

8歳頃までによく分泌さるそうなので、幼少期に主体的に行動し、目的を達成する経験が重要です。達成するとドーパミンが分泌されてやる気がでて、さらに目標に向かうという繰り返し効果があり、『子どもの脳がぐんぐん育つ 「やる気脳」を育てる』には、そのような繰り返しにより脳機能が向上するとあります。
参照:『子どもの脳がぐんぐん育つ 「やる気脳」を育てる』レビュー

8歳以降は手遅れ?

8歳頃までの幼少期はとても重要ですが、脳は成人しても発達します。社会での成功に大事なのは、知力よりも性格です。自制心があり、やる気に満ち溢れた性格であれば、学業成績も向上します。

思春期でも性格は変わるので、8歳以降でも決して手遅れではなく、まだまだ可能性を秘めているのです。ただし、親ができることは限られてきます。

ちなみに、小学生になったら、テレビは見せた方がいいです。テレビを禁止しても勉強する時間はほとんど増えません。

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